優しい先生
キッズクラスを色々と観察していると、とても優しい先生によく遭遇します。
子供が脱いだ上着をたたんであげ、テキストを開いていない子がいたら開き、生徒が「ここ、丸つけて!」と言ったらそちらに行き…。
優しさは講師にとって必須の資質ではありますが、優しいあまり、先生ばかり忙しくなっていませんか?
ご近所のお子さんを集めて英語を教える場合には、もしかしたら『その時間内はお世話をする/してもらいたい』という暗黙の了解があるかもしれませんし、そのような需要があるのは否めないと思います。
ただ、お世話ばかりで英語の学習が手薄、となってしまっては、良いレッスンとは言えません。
「面倒を見る」と「指導する」は別物
面倒を見ることと、指導することは別物。
言葉で言うと当たり前のように感じますが、キッズレッスンでは、気をつけていないと意外と陥りがちな難題です。
これには、生徒数も大きく関わります。
少人数であれば、面倒を見てあげながら英語を教えていくことができる場合が多いです。
でも、もし、クラスを大きくしたい、とか、人数が急に増えた、とかいうような場合には、「生徒の面倒を見てあげつつ英語を教える」スタイルを変える必要があります。
(注:きっちり面倒を見てあげないといけないお子さんのケースはここでは省きます)
イメージしてみてください。面倒を見てあげながらのクラスとは、どんな感じでしょうか。
プライベートレッスン×人数
プライベートレッスンを想像してください。面倒も見てあげながら、その生徒に合う英語のレッスンができますね。
実は、それに似たやり方を、そのままグループでやろうとする方が意外と多いです。優しさゆえです。
2〜3名までならなんとかクラスを回せますが、5名程度以上のクラスになったら、もう個別対応できません。
結果、クラスがぐちゃぐちゃ、誰も言うことを聞いてくれない…ということになってしまう。
どんどん深みへ…
優しい方は、さらにがんばりますが、次第に先生の負担が増え、悩みが深刻化します。結果、「自分はダメだ」と自己嫌悪に陥ってしまいます。
先生自身も楽しいはずのキッズのクラスなのに、なぜでしょう?
問題解決のポイント
解決策の前に、何が問題なのかを考えましょう。
個別対応の問題点ですが、まず物理的な問題があります。
一人の生徒に呼ばれます(「センセ〜!」と呼ばれてその子の席まで行くのを想像してください)。その生徒の他に目が届くのは、その周辺のあと一人程度ですね。
となると、もし5名のクラスであれば、あとの3人には目が届かない、という時間が常にあるということです。
生徒に指示されていませんか?
そうなると、生徒は先生に近くに来てもらいたいですから、「あれもして欲しい」、「これもして!」と次々リクエストを出してきます。
結果、まるで先生が指示を出されているような逆転現象が起きてしまいます。クラスを終えるとグッタリ、という方、このような状況になっていませんか?
この状況に満足している方は良いのですが、お困りという方、ぜひ一緒に考えてみましょう。どうしていくと良いでしょうか。
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